木村草太先生のご意見に導かれて現在和解のテーブルについています。
5月31日午後3時30分より行われた第1回熊本PTA裁判控訴審で福岡高等裁判所白石哲裁判長より和解が提案されました。
その和解の件を当日すぐにこの裁判の支持団体である【PTAと学校問題を考える会】の会長、その他の会員に知らせました。私(岡本)と同じくみなさんの意見は和解には全員反対でした。
また、このブログやフェィス・ブックなどでこの裁判を支持して頂いている読者の方にも和解は
反対されると思っています。
現在は和解案の調整中です。お互いに妥協点が見いだせない場合は高等裁判所にて判決が下されます。
あとでまたこのことは公表しますが途中経過の説明でした。
さんざんと迷いましたが、和解のこと並びに当控訴人の和解案と被控訴人(熊本市立帯山西小学校PTA)の和解案を公表致します。
【PTAと学校問題を考える会】の会長、その他の会員、私(岡本)が和解反対から
何故一転して和解の席に着くことになったのかは、木村草太先生のご意見に大いに導かれたことがその理由です。
「首都大学東京教授(憲法学)」木村草太先生のご意見。
以下
岡本英利 様
「裁判官が判決を書きたがらない」というのは、よくある話です。一面では、裁判所の責任放棄のようにも感じるかもしれません。白黒はっきりさせたい、という岡本様や支援者の皆様の気持ちもよくわかります。
ただ、他方で、「当事者の納得する解決」という面から見たときに、判決よりも和解の方が優れている部分もあります。判決では、「お金を返すか否か」の結論しか示されません。しかし、和解の場合には、お金の問題以外に、PTAのこれまでの対応の不適切さを認めさせたり、あるいは、今後のPTAで加入意思を確認する手続きをとること、非加入者にも不利益・差別のないようにすること、などをPTAに約束させたりすることもできます。
弁護士や裁判所の関与の下で、そうした和解がなされたことが社会に広まれば、同様の悩みをお持ちの方々にも、あるべき解決の方向性を示すことができるでしょう。
PTA会費よりも訴訟費用の方がはるかに高額なので、岡本様はお金のために訴訟をしているのではなく、社会に対する問題提起としての意義が大きいのではないか、と裁判官は感じているのではないかと思います。そうだとすれば、うまい和解条件を引き出したほうが岡本様のためになる、と考えたのかもしれません。
また、判決を具体的にどう書くべきかと考えたときに、返金を認める判決は書きにくい、と裁判官は感じているのかもしれません。
岡本様の主張の通り、@PTAが任意加入であること、A封筒の利用等は錯誤に基づくもので加入意思がなかったこと、などは、裁判所も認めてくれる可能性は高いでしょう。
しかしながら、何らかの理由をつけて「返金はできない」というストーリーを裁判官が採用する可能性も十分にあると思います。他のPTAでも返金請求が相次ぐ可能性を考えれば、裁判官としては、軽々には返金を認められないだろうとは思います。
以上のような点から、まずは、和解のテーブルについてみて、現在のPTA会長が、どのような条件であれば応じてくれるのかを確認してみるのは、悪いことではないと思います。その上で、和解条件に納得がいかないのであれば、改めて、判決を求める方向で良いとは思います。
最初から和解を拒否すると、岡本様のことをよく知らない裁判官からすれば、岡本様が極端に協調性のない、モンスターペアレントのような方なのかと誤解を招く可能性もあります。和解交渉の過程で、他の保護者の努力にフリーライドする気など全くないこと、自らの意思に基づくボランティアであれば賛同できる範囲で参加したであろうこと、などを伝え、良識ある保護者の一人であることを理解してもらうのは、最終的に和解が成立せず、判決になった時のためにも有効だと思います。
岡本様の意向を確認せずに、岡本様の弁護士が勝手に和解をしたり、裁判の主張をしたりすることはありませんよね。あくまで弁護士は代理人です。依頼人の利益を実現するため、専門知識を使って、解決の方針についてアドバイスしたり、依頼人の望みを法的な主張の形に整えていくだけです。
相手方の弁護士が提案する和解の内容は、
依頼人であるPTAの意思とみなされます。
法的知識のない人同士が話し合うとごちゃごちゃになる可能性が高いので、
弁護士が専門家としてアドバイスすることで、
議論を整理し、合意の着地点を探そうということです。
「現在のPTA会長と、しっかり話したい」というのも、
和解を進めるための条件としてお願いすることはできるでしょう。
しかし、相手がどうしても会いたくないというのであれば、
強要はできないかと思います。
その場合、「直接の話し合いに応じなかった」という事実が、
裁判官の心証の一部になることでしょう。
岡本様が理不尽なお願いをしているわけではないのに、
理由もなく話し合いに応じないのであれば、
その分、PTA側の心証が悪くなるということです。
逆に、和解手続きでの岡本様のコミュニケーションの様子も、
もちろん、裁判官の心証に影響しますから、
「相手にも事情があることは配慮しつつ、
権利を実現するために、誠実に交渉している」
というスタンスをぜひ維持していただければと思います。
現在のPTA会長が、保護者の多様性について、
十分な配慮のできる方であれば、
和解内容は、岡本様にとってもPTAにとっても、
納得のできるものになるでしょう。
万が一、和解がうまく進まない場合には、
「この人が訴訟をしなければならないと感じるほど、
PTAの運用はひどい状況だったのだ」
ということを裁判官に認識してもらうことが大切です。
よい話し合いになるよう期待しております。
以上、私の率直な感想になります。岡本様のご意向に沿うものではないかもしれませんが、参考にしていただければ幸いです。
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木村草太先生のご意見は以上でした。以上のご意見により
【PTAと学校問題を考える会】の会長、その他の会員、私(岡本)が
現在和解のテーブルについている大きな理由です。
木村草太先生には深く感謝の意を表します。
【和解と言えども弁護士費用は通常裁判と同じ金額の費用は必要です。
今までと同じく裁判費用の募金寄付をよろしくお願いいたします。】
岡本側(控訴人)とPTA側(被控訴人)の両方の和解案につきましては、
次のエントリーにて本日8月5日発表いたします。
続く。
平成28年8月5日【控訴人 岡本英利】
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福岡高裁裁判費用の募金寄付のお願いについて。
みなさまよろしくお願いいたします。
http://blog.pta-school-thinking.org/article/437532901.html
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平成28年8月5日
【PTAと学校問題を考える会】 会長高橋健
ありがとうございます。
初めて、朝日新聞で木村先生の
「強制PTAは違憲である」との記事を
読んだときと同じくらい心に深く入ってくる
メッセージでした(涙)
そして、繰り返し繰り返し読むたびに
この裁判が持つ意味がいかに大きなものであるかと
感じずにはいられません。
どうか、このお手紙をお守りに。
双方にとって良い結果となりますようにと
願っています。
ガーラさまこんばんわ。
PTAブログ界のVIPのコメントたいへん感激しており、また感謝いたします。
木村草太先生との出会いのきっかけはface bookの友達のある女性ライターの猛烈な励ましがあり、自信のない私を勇気づけて頂いたおかげです。
それから木村先生からのご支援が始まりました。
そのface bookの友達の女性ライターの方の言われることを行動してつくづくよかったと思っています。
その方には感謝の気持ちがいっぱいで生涯忘れることが出来ません。
ガーラさまと同じくPTAの強制加入には反対の方でした。
木村草太先生のお手紙を守りにもって明日の10日に熊本市の水前寺で行われる「憲法と人権」の講演会に行ってきます。明日着ていく服の準備をつい先ほど終えたところです。
ガーラさまの励ましや、木村先生との出会いを作っていただいface bookの友達のある女性ライターの応援に励まされている私はとても幸せ者です。
これからも頑張りますのでこの裁判の結末まで見届けてくださるようにお願いいたします。
本日はコメントありがとうございました。
8月9日岡本英利